グリーフケア、大切な人をなくされた時の喪失の痛み、悲嘆のケア 神奈川 021101
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このページでは大切な方をなくされた時の悲嘆(グリーフ)をケアするための考え方をお伝えします。
そらいろで実施できる心理アプローチについてもご案内致しますので、ご一読頂き、
お気軽にご質問、無料お試し電話カウンセリングなどご検討頂ければと存じます。
このページの目次
1. はじめに
そらいろのグリーフケア、そして、マタニティグリーフケアカウンセリングのページにようこそお出で下さいました。
大切な方のご他界などに接すると、その喪失による、悲嘆の痛みは計り知れないものがあります。
また、周囲の方に分かって頂くこともなかなか難しいのではとお察し致します。
このページでは皆さんのお辛い状況をどのように受け止め、整理し、どう行動したら軽減され、
未来に向かって一歩踏み出してみようと思えるようになるのかついてご案内させて頂いております。
このページ021101ではグリーフケアと心理カウンセリング人ついて
そして、021102のぺージ ではマタニティグリーフについてをご案内致します。
是非お読みになって頂き、皆様のお気持ちを
もしくは
にてお聞かせください。
2. グリーフケアについて
ここでは、グリーフケアとはどのようなものかについてご説明をします。
2-1. グリーフ【悲嘆】とは
まずはグリーフとは何か、からお話をしましょう。グリーフ(grief)という言葉は英語で、深い悲しみという意味です。
このグリーフはどのような時に使う言葉でしょうか。以下にご説明をします。
具体的には、
●大切な人の喪失
〇家族、親族、友人、恋人、流産による胎児、憧れの芸能人
〇大切な存在。ペット
●大切な状態の喪失
〇自分自身もしくは両親の離婚、失職、病気になり健康な未来の喪失
〇自然災害、戦争などで家族・学校・会社などを失くしてしう。
〇応援しているアイドル、スポーツ選手の引退など
〇大切にしていたもの、形見や思い出の品を壊してしまう
上記によって生まれる、深い悲しみ、苦しみ、混乱が生じている状態のことをグリーフ・悲嘆と言います。
そしてこのつらさと向き合い、辛さからの軽減、改善、回復を目指して行く支援のことを
グリーフケア(Grief Care)と言います。
2-2. どのようなつらさなのか
グリーフケアにおける辛さの状態は、一言で表すと
大変な辛さ
ということになりますが、この表現ではなかなか状態を正確に表現することができないほど多岐にわたります。
また、個人によってその辛さの深さや幅も大きく異なります。
以下に、グリーフ・悲嘆の辛さについて列挙してみます。
感情面:
〇激しい悲しみと苦痛:
心臓が締め付けられるような、どうしようもない深い悲しみ。
〇喪失感と空虚感:
大切な存在が失われたことによる、心の空洞。
〇怒り:
なぜ失われたのか、誰に対して良いのか分からない怒り。
〇後悔と自責の念:
「こうしていればよかった」という後悔や、自分のせいだという罪悪感。
〇無力感:
何もできなくなってしまったような感覚。
〇孤独感:
誰にも理解してもらえない、一人取り残されたような気持ち。
〇不安と恐怖:
今後の生活への不安や、また何かを失うのではないかという恐れ。
〇感情の麻痺:
あまりの辛さに感情が動かなくなること。
〇希死念慮:
生きる意味を見出せず、死を願う気持ち。
●身体面:
〇食欲不振または過食:
悲しみから食事が喉を通らない、または逆に食べ物に依存してしまう。
〇睡眠障害:
眠れない、眠りが浅い、何度も目が覚めるなど。
〇倦怠感と疲労感:
常に疲れていて、何もする気が起きない。
〇頭痛や腹痛:
ストレスによる身体的な不調。
〇動悸や息苦しさ:
不安や緊張による身体反応。
〇免疫力の低下:
ストレスにより抵抗力が弱まり、病気にかかりやすくなる。
●思考・認知面:
〇故人のことを常に考える:
頭から離れず、思い出がフラッシュバックする。
〇現実感の喪失:
まだ故人が生きているような感覚になったり、現実のこととして受け止められなかったりする。
〇集中力や記憶力の低下:
物事に集中できず、忘れっぽくなる。
〇否認:
喪失そのものを認めようとしない。
〇思考の混乱:
何を考えたら良いのか分からなくなる。
●行動面:
〇引きこもり:
人との交流を避け、家に閉じこもってしまう。
〇活動の低下:
趣味や仕事など、これまで楽しんでいたことへの意欲がなくなる。
〇故人のものを手放せない:
遺品整理が進まない。
〇故人のことを繰り返し話す:
悲しみを表現しようとする行動。
〇落ち着きのなさ:
そわそわしたり、イライラしたりする。
上記の辛さの状態は、人によって現れ方や程度、持続期間が大きく異なります。
グリーフケアでは、上記のような辛さをしっかりと理解することが大切と捉えます。
一般論で、
もう諦めなさい
とか、
誰も体験することだから
などという言葉をなげかけ、立ち直るような干渉をすることは決しえ控えないといけないことになります。
それぞれの人が自身のペースで悲しみと向き合い、乗り越えていくためのサポートを行います。
安易な励ましや「早く元気になって」という言葉は、かえって本人を苦しめる可能性があるため、注意が必要です。
2-3. グリーフケアの目的
グリーフによる辛さは、時間が経過するのを待つだけでは癒えないことも多く、また、忘れる努力をすることもまた難しいのです。
そこで、グリーフケアは以下のような状態が実現することを目的としております。
〇自分なりのペースで悲嘆と向き合い、生じる様々な感情を信頼できる支援者と語り合い、整理し、
前を向いて生きて行く気持ちの回復を支えること
が目的となります。
喪失体験による反応は人それぞれ違います。
素直に感情(悲しみ・苦しみ)を表せる人
同じ体験を通して共に分かち合える人の存在がいる人
上記のような方々は、比較的に早い段階で回復することでしょう。
その反対に回復に時間がかかる方々もいらっしゃいます。
人に知られたくない
誰も自分の気持ちは受け入れてくれないと思う気持ち
悲しい気持ちは表に出さずに、我慢する
ということで、心の状態が長期にわたり深い喪失感のままでいて、
この喪失感でいっぱいの気持ちを心の中に閉じ込めたまま過ごす時間が長いと回復に時間がかかってしまう場合もあります。
また、グリーフ(喪失)を経験した後に
悲しみを自分から無理に遠ざけてしまうことは、
後々に心身共に負担になるものです。
そらいろ では、
カウンセリングの中でクライアントさんが受けた悲しみや苦しみを丁寧に深くお聞きし、その時に感じたお気持ちを一緒に感じ、より良い人生を過ごすことができるようにカウンセラーと一緒に考え、探していくお手伝いをさせていただきます。
悲嘆に影響を与える要素として、以下のものが挙げられます。
亡くなった人との関係
愛着の強さ、矛盾した関係、続柄など
亡くなり方
病死、事故死、突然死、自死、犯罪被害による死など
個人の喪失の歴史
過去に経験した喪失、悲嘆への取り組み方、人格など
社会的な要素
文化・宗教の違い、社会的なサポートのあり方など
同時期に起こるストレス
転勤、失業、経済的問題、結婚・出産など
グリーフカウンセリング悲しみを癒すためのハンドブックより
3. グリーフケアの具体的な進め方
3-1. グリーフケア 一般
3-2. グリーフケア デーケン氏
4. そらいろでのカウンセリングの特徴
5. 具体的な流れ
5-1. 具体的な流れ
心理カウンセリングを行う場合、まず最初は問題の状況を丁寧に把握するところから始まり、
問題点の表層から深層まで理解が出来たら、次に対策を検討して参ります。
まずはその流れをリストにします。それぞれの説明をその下部にご紹介いたします。
①まずはお悩みの内容を聞かせてください。
②次にカウンセラーからその件に関しての質問をします。
③お子さんの心に何が起こっているのかを絞り込み推測します。
④お悩みの原因を推測し、対策を立案します。
⑤対策の進捗管理を実施します。
続いて細部を説明致します。
①まずはお悩みの内容を聞かせてください。
現在どのように悩んでいるのか、いつごろから始まったのか、最初は
どのような状況だったのか、などを詳しく聞かせてください。
②次にカウンセラーからその件に関しての質問をします。
お聞かせいただいた内容をもとに、心理カウンセラーが推測をしたり、仮説を立てたりします。
その後に、そのことを検証するような質問をお伝えします。わかる範囲で教えてください。
③お子さんの心に何が起こっているのかを絞り込み推測します。
現在、クライアントさんに起きている事はこのような状況と思われます。
という分析と推測の結果をお伝えし、その後にどうして、そうなってしまったのか
の推測もご説明します。それにより、今のおつらい状況の理解を深めて頂きます。
④お悩みの原因を推測し、対策を立案します。
背景などの推測をお伝えしたのち、クライアントさんのご意見を伺い、
内容の確認と、今まで改善がなされなかった理由についても、意見交換を行い、絞り込んでいきます。
上記の流れにより、まずはクライアントさんの状況をご自身で深く、広く理解して頂き、
更には、回復の妨げとなる心の癖などがありそうでしたらご説明をします。
わかりにくい場合は何度でもご質問を頂き、しっかりとご理解を頂くまで話します。
⑤対策の進捗管理を実施します。
この工程が最も大切とも言っていいかもしれません。話し合った方針に添って、
カウンセリングを進めていきますが、思ったとおりに改善が進むことのが少ないのです。
そこで、進み具合を確認し、修正を行います。この繰り返しがとても重要です。
この繰り返しを一緒にすることにより、クライアントさんの心に柔軟性、
諦めない気持ち、壁にぶつかったように思えても支えてくれる存在がいる。
などの思いが育つのです、これを自信とも言います。
そうして、少しづつ実効ある改善計画なっていきます。
5-2.できるだけ、様々な感情を吐き出しましょう
初期の面接が終了しましたら、いよいよカウンセリングの開始になります。
カウンセリングの中心的な部分にもなりますが、心に蓄積した様々な思いを開示してみましょう。
開示することがなくなるくらい、なんでも話していただけると、良いです。
私たちは今まで生きてきた中で様々な我慢やつらい体験、理不尽な体験をしております。
その抑圧、抑制が一定量を超えてしまいますと、健全性の限界を超え、不健全領域へと踏み込んでしまいます。
それでも回復を図ることができないと、病の発病となります。様々な回復の技法を試す前に、
まずはどんな抑圧、抑制が自分にかかっているのかを吐き出すことによって知ることから始めましょう。
開示率が向上するかどうかは人間関係性が安心であるかどうか、信頼性が高いかどうかによります。
ということは開示度が高いとそれだけ関係性が成熟したと言えます。
開示度のみが独り歩きしてはいけませんが、大切なポイントの一つです。
たくさんのことを開示できますと、その分、今後のカウンセリングにおいて、
心の傷を小さくしたり、自信を育てたりするための鍵となる部分が
見つかってきます。開示度というのはとても大切と思ってください。
5-3.センサーの回復を意識しましょう
私たちの心には、
〇これ以上我慢したら不健全になってしまいますよ
〇もう我慢の限界ですよ
と教えてくれるセンサーがあります。
しかし、メンタルが病んでしまう方は、大抵このセンサーが機能していないのです。
つまり火災報知器があってもスイッチが入っていないようなものです。
このスイッチを入れ直す必要があります。
そして、我慢する傾向の方、自己愛の健全性が育っていない方ほど、
センサーは、しっかりと働いてくれないので、本人が病んでしまうくらい、
我慢をするということになります。しかも、頻繁に発生します。
ある日、突然、起きてこれなくなった、ということがあった場合、この日まで
自分自身も、周囲の人も、センサーである、心の警告ランプが
ついていたことに気づけなかったということになります。
つらい、苦しいと心の叫びが聞こえるようにしなくては問題の改善、回復、解決は難しいものになります。
そこで、このセンサーのスイッチを入れる取り組みが必要になります。
何度も振り返りながらの取り組みになりますが、ここで十分な回復をしませんと
病全体の回復も大きく後退してしまいますので、とても重要です。
ご一緒に丁寧に取り組みましょう。
5-4.認知の歪みを見つけて修正しましょう
センサーの回復ができたら、今度は認知の歪みを見つけだし、修正するステップです。
ここでは認知が歪んていると思えるところを見つけだし、本来どのように感じたら自分としては好ましいのか、
そして、健全なのかをカウンセラーと話し合って参ります
このプロセスはとても大切なプロセスですが、地味な作業でもあります。
日常的な対人関係の中から歪みを見つけだし、一つ一つ修正を加えるという作業になります。
最初は途方もない作業と思われがちですが、結果としてはこの方法が
早期の回復には効果的であり、尚且つ心が柔軟に強くなるのです。
それを、回復した多くのクライアントさんが語ってくださっております。
5-5.回復しにくい心の癖をみつけましょう
まずはうつ病の方が回復のブレーキとしてみつける心の癖をご紹介します。
この心の癖があると、改善計画に大きくブレーキがかかってしまいますので、
うつ病の回復をご理解いただく上で、是非、しっかりと理解しておきましょう。
まずはうつ病の方に見つかる心の癖の主なところを以下にお伝えします。
①自分は幸せになっていはいけないという思い込み
②元気がでると頑張りすぎる
③対策に過度に集中してしまう
以上の三つです。
①について
つらさが長引いてしまい、あきらめからこのように思い込んでしまうのかもしれません。
②について
うつ病の方の傾向として、少し良くなったら、その分すべてを、頑張ることに使ってしまう方が多いです。そのため、
良くなる ➝ 喜ぶ ➝ 頑張る ➝ 再び悪化
を繰り返し、長期化する方が多いのです。
良くなっても、その分、頑張ることをしないように心がけましょう。
③対策に過度に集中してしまう、について
早く治したいという焦りなどから、対策に焦点が合ってしまいがちですが、
大切なのは自分らしさの回復であり、心と心でコミュニケーションができることです。
心に負荷をかけすぎた結果こうなっておりますので、その負担を軽減し、
自分らしさを取り戻すことで、健全な自己愛が回復します。これがあれば、
自然に交渉もできますので、過度に頑張ることが減ります。
根っこから回復させることこそ、再発防止になると思ってください。
5-6.自己愛、自信の回復、育成
新しい価値観を育てることまで実施すると、自分の病は回復するかもしれない、いやそうに違いない、
そして自分の人生がきっとより良いものになると信じる心が育ってきます。
そうです。病の前に戻るのではなく、病の前以上に明るく、可能性に満ちた状態が実現する可能性が高いのです。
この自信が育たない限り、カウンセリングが成功したとは言えないでしょう。
そしていよいよ、最終段階です。
自分のことを大切に思う、自分を好きであるという自己愛の回復ができてカウンセリングの卒業となります。
健全な自己愛が回復もしくは育成できて初めて、再発の可能性が下がるのです。
一度、この状態になれば、おそらくですが、再発の可能性は非常に低くなるのではと考えられます。
多くの場合、ここまでくれば、もう安心です。
ぜひ、カウンセリングの終了はここを目標として進めて参りましょう。
5-7.カウンセリング開始にあたってのご案内
前章までのご説明で、そらいろのカウンセリングの大まかな流れはご理解頂けましたでしょうか。
カウンセリングの実施を検討してみようかと思われた場合は
総目次からも全体の流れを確認できますが、
以下に流れをご説明しますので、ご検討の際の参考になさってください。
※なお、あちこちのページにリンクが飛ぶようなっておりますので、リンク先から
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編集担当:M.ishii