グリーフケア、大切な人をなくされた時の喪失の痛み、悲嘆のケア 神奈川 021101
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このページでは大切な方をなくされた時の悲嘆(グリーフ)をケアするための考え方をお伝えします。
お気軽にご質問、無料お試し電話カウンセリングなど、ご検討頂ければと存じます。
このページの目次
1. はじめに
カウンセリングルーム そらいろ では喪失の痛み、辛さのケア・グリーフケアを承っております。
カウンセリングの期間中にご家族がご他界されることもあり、ご相談を承ることもあります。
私達が生活をしていく上での最大の変化が生から死への変化という考え方があります。
最大の変化であるともに、最大級の辛さとも言えます。
大切な方のご他界に接すると、誰にも、喪失による、悲嘆の痛み、苦しみが発生します。しかし、
その方を思う気持ちは、人によって様々ですので、辛い思いの深さや、辛さを抱える時間は様々となります。
もし、悲嘆の辛さが長引く人がいたとき、周囲の方にご理解頂くことは、なかなか難しいのではと思います。
人はどうしても、平均を参考にするからです。皆さんが立ち直り、日常生活に復帰していると、
辛さが長引く人に対し、理解するよりも、気持ちを切り替えなさいと助言をする傾向があるからです。
このグリーフケアのページでは、グリーフケアとはどういうものか、ということと、
カウンセリングルーム そらいろ で行うグリーフケアの特徴と
未来に向かって一歩踏み出してみようと思えるようになるまでの回復のステップについてもご案内致します。
ご覧になって頂き、皆様のお気持ちを
もしくは
にてお聞かせください。
2-22-1.
マタニティグリーフについてはこちらをご覧ください
2. グリーフケアについて
ここでは、グリーフケアとはどのようなものかについてご説明をします。
2-1.グリーフケアの歴史
①1900年代初頭
心理学が発展すると、悲嘆(グリーフ)は個人の心の問題としても研究され始めました。
フロイトは「喪の仕事」という概念を提唱し、喪失後に心が体験するプロセスを初めて理論化しました。
②1960年代〜
エリザベス・キューブラー=ロスが著書『死ぬ瞬間』で「死の受容の5段階(否認→怒り→取引→抑うつ→受容)」を示し、
死別と悲嘆への理解が広がります。この時期、ホスピス運動も始まり、終末期ケアやグリーフケアの重要性が高まります。
③1980年代以降
死別を「乗り越えるべきもの」ではなく、「共に生きるもの」と捉える新たな視点(コンティニュイング・ボンド理論)
が登場。喪失後も故人とのつながりを大切にしながら生きることが認められるようになりました。
④日本において
1980年代〜90年代に、アルフォンス・デーケン氏が日本にグリーフケアと死生学を紹介。
以後、阪神淡路大震災や東日本大震災などの大規模災害を経て、社会的な関心も高まり、
専門機関や教育プログラムが整備されるようになりました。
2-2.グリーフ【悲嘆】とは
まずはグリーフとは何か、からお話をしましょう。グリーフ(grief)という言葉は英語で、深い悲しみという意味です。
では、グリーフという状態は具体的には、どのような時を言うのでしょうか。以下にご説明をします。
具体的には、
●大切な人の喪失
〇家族、親族、友人、恋人、流産による胎児、憧れの芸能人
〇大切な存在。ペット
●大切な状態の喪失
〇自分自身もしくは両親の離婚、失職、病気になり健康な未来の喪失
〇自然災害、戦争などで家族・学校・会社・働く環境などを失くしてしう
〇応援しているアイドル、スポーツ選手の引退、他界など
〇大切にしていたもの、形見や思い出の品を紛失、あるいは壊してしまう
上記によって生まれる、深い悲しみ、苦しみ、混乱により、日常生活を営むことが著しく困難な状態のことをグリーフ・悲嘆の状態と言います。
そしてこのつらさと向き合い、辛さの軽減、改善、回復を目指して行く支援のことを
グリーフケア(Grief Care)
と言います。
2-3.グリーフ・悲嘆のつらさとは
グリーフケアにおける辛さの状態は、一言で表すと
日常生活が営めないほどの大変な辛さ
ということになりますが、この表現ではなかなか状態を正確に表現することができないほど多岐にわたります。
また、個人によってその辛さの深さや幅も大きく異なります。
以下に、グリーフ・悲嘆の辛さについて詳細に列挙してみます。
感情面:
・激しい悲しみと苦痛:
心臓が締め付けられるような、どうしようもない深い悲しみ。
・喪失感と空虚感:
大切な存在が失われたことによる、心の空洞。
・怒り:
なぜ失われたのか、誰に対して良いのか分からない怒り。
・後悔と自責の念:
「こうしていればよかった」という後悔や、自分のせいだという罪悪感。
・無力感:
何もできなくなってしまったような感覚。
・孤独感:
誰にも理解してもらえない、一人取り残されたような気持ち。
・不安と恐怖:
今後の生活への不安や、また何かを失うのではないかという恐れ。
・感情の麻痺:
あまりの辛さに感情が動かなくなること。
・希死念慮:
生きる意味を見出せず、死を願う気持ち。
●身体面:
・食欲不振または過食:
悲しみから食事が喉を通らない、または逆に食べ物に依存してしまう。
・睡眠障害:
眠れない、眠りが浅い、何度も目が覚めるなど。
・倦怠感と疲労感:
常に疲れていて、何もする気が起きない。
・頭痛や腹痛:
ストレスによる身体的な不調。
・動悸や息苦しさ:
不安や緊張による身体反応。
・免疫力の低下:
ストレスにより抵抗力が弱まり、病気にかかりやすくなる。
●思考・認知面:
・故人のことを常に考える:
頭から離れず、思い出がフラッシュバックする。
・現実感の喪失:
まだ故人が生きているような感覚になったり、現実のこととして受け止められなかったりする。
・集中力や記憶力の低下:
物事に集中できず、忘れっぽくなる。
・否認:
喪失そのものを認めようとしない。
・思考の混乱:
何を考えたら良いのか分からなくなる。
●行動面:
・引きこもり:
人との交流を避け、家に閉じこもってしまう。
・活動の低下:
趣味や仕事など、これまで楽しんでいたことへの意欲がなくなる。
・故人のものを手放せない:
遺品整理が進まない。
・故人のことを繰り返し話す:
悲しみを表現しようとする行動。
・落ち着きのなさ:
そわそわしたり、イライラしたりする。
以上、具体的なグリーフ、悲嘆の状態を書き出してみました。
悲嘆の辛さは、人によって現れ方や程度、持続期間が大きく異なります。
そのことを大切に扱うことがh大変重要です。
2-4.悲嘆に影響を与える要素
グリーフ・悲嘆のケアを検討する際にとても重要な点があります。それを以下に列挙します。
以下の要素がどうであったかで、悲嘆の程度が大きく左右されますので、この点もまた、大切な点です。
●亡くなった人との関係
・続柄の近さだけでなく、関係性の深さによる愛着の強さ。
・仲が良かったけではないけれど、和解したかったなどの矛盾した関係。
・大変お世話になった、もしくは世話をした、などの関係
●亡くなり方
病死、事故死、突然死、自死、犯罪被害による死など、死という状態から遠いなくなり方であるほど、悲嘆が大きくなる傾向があるといえます。
●個人の喪失の歴史
・過去に経験した喪失体験それに伴う悲嘆の辛さの体験などが多い方、もしくは辛さが強かった方は、新たなグリーフ・悲嘆への向き合い方も辛くなる傾向があります。
●人格の成熟度の違い
・グリーフ・悲嘆と向き合う方の人格の成長度合いによっても辛さは大きく左右されます。死生観を自分なりに築けていない人は、より辛さが大きくなる傾向にあります。
・素直に感情(悲しみ・苦しみ)を表せるかどうか
・人に話して頼りたいと思う人なのか、人には知られたくないという人なのか
・誰も自分の気持ちは受け入れてくれないと思う先入観が強いかどうか。
・悲しい気持ちは表に出さずに、我慢かどうか
●社会的な要素
・文化・宗教の違い、社会的なサポートのあり方によっても大きく左右されます。
・共に分かち合える人がいる
●同時期に起こるストレス
転勤、失業、経済的問題、結婚・出産など、同時期に大きな辛さや不安定さがあると、影響が大きくなります。
2-5.グリーフケアの目的
グリーフ・悲嘆による辛さは、時間が経過するのを待つだけでは癒えないことも多く、また、忘れる努力をすることもまた難しいものです。
そこで、グリーフケアにおいては以下のような状態が実現することを目的とします。
自分なりのペースで悲嘆と向き合い、生じる様々な感情を信頼できる支援者と語り合い、
前進、後退をくりかえしながら心を整理し、前を向いて生きて行く気持ちが回復するまで支援すること。
上記をカウンセリングルーム そらいろ におけるグリーフケアの目的としております。
3. グリーフケアの具体的な進め方
この章ではグリーフケアの具体的な進め方についてご説明致します。
3-1.グリーフケアのステップ ロス氏
※このステップはキューブラーロス氏が提唱するステップになります。
1.否認(Denial)
死や喪失という重大な現実を、心が受け入れる準備ができていないために「まさか」「そんなことあるはずがない」
と現実を否定します。これは心を守るための防御反応です。
否認の期間は個人差があり、すぐに終わる場合も、長く続く場合もあります。
2.怒り(Anger)
現実がじわじわと受け入れられてくると、怒りや恨みが生じます。
「なぜ自分なのか」「なぜあの人なのか」と、運命や他人、医師、場合によっては故人にも怒りを向けることがあります。
この怒りも自然な悲嘆の一部であり、感じること自体に問題はありません。
3.取引(Bargaining)
失ったものを取り戻したい、あるいは運命を変えたいと願い、「もし○○してくれたら、これからは△△する」と神や高次の存在と取引しようとします。
この段階は、喪失に対してまだ何らかのコントロールを持ちたいという願望の表れです。
4.抑うつ(Depression)
失った現実を真正面から受け止めるとき、深い悲しみと無力感に包まれます。
涙が止まらなかったり、何もする気が起きなかったりすることも。これは健康なプロセスであり、喪失の重大さを認めるために必要な段階です。
5.受容(Acceptance)
最後に、失った現実を受け入れ、少しずつ「失ったものがあっても生きていく」という態度が芽生えます。
悲しみが完全になくなるわけではありませんが、新たな意味を見出し、未来に向かって歩み出す準備が整います。
補足
この5段階は必ずしも順番どおりに進むわけではなく、前の段階に戻ったり、いくつかの段階を同時に経験することもあります。
個人によって体験の仕方や必要な時間は大きく異なります。
3-2.グリーフケアのステップ デーケン氏
※こちらのステップはアルフォンソ・デーケン氏の提唱するグリーフケアステップとなります。
1.はじめに デーケン氏とグリーフケア
アルフォンス・デーケン氏(1932–2020)は、日本にグリーフケアと死生学を普及させた第一人者です。
彼のグリーフケア理論は、「死をタブー視せず、生と死を一つながりと捉える」という哲学に基づいています。
2.グリーフケアの基本理念
デーケン氏は、悲しみを「癒すべき病気」とは捉えませんでした。
むしろ、悲嘆は自然なプロセスであり、人間が成長し、成熟するための重要な経験であると強調しました。
無理に乗り越えさせるのではなく、悲しみを十分に味わうことが回復への道だと説いています。
3.悲しみの自然なプロセスを尊重する
グリーフには時間がかかり、個人差も大きいとデーケン氏は述べます。
悲しみには波があり、良い日もあれば悪い日もある。その自然な揺れを認め、否定しないことが支援の基本姿勢です。
4.感情表現の重要性
デーケン氏は「涙を流すことの大切さ」を強調しました。
悲しみ、怒り、恐れといった感情を押さえ込むのではなく、表現し、分かち合うことが、癒しと回復につながると述べています。
5.死別教育(デス・エデュケーション)の意義
デーケン氏は、生きているうちに「死について学ぶこと」が重要だと訴えました。
死を考えることは「よりよく生きること」につながる。
死別教育は、突然の喪失への心構えを育み、生きる意味を深める学びでもあります。
6.喪失を人生に統合する
悲しみが消えることはなくても、それを人生の一部として抱えながら、新しい意味を見出して生きていく。
デーケン氏は、喪失を「忘れる」のではなく「統合する」ことが大切だと教えています。
7.支援者に求められる態度
支援者に求められるのは、「聴く力」と「待つ力」。
アドバイスを急がず、相手のペースに合わせて、そっと寄り添い続けることが何よりも大切だと説きました。
8.おわりに ─ 死と向き合い、生を豊かにする
デーケン氏のグリーフケアは、単なる悲しみの克服支援ではありません。
死と正面から向き合い、そこから「よりよく生きる」知恵を学ぶこと。これが、彼が日本社会に遺した大きなメッセージです。
3-3.グリーフケアにおける注意事項
グリーフケアでは、今までご説明をしてきた辛さをしっかりと理解することが大切と捉えます。
一般論で、
もう諦めて気持ちを切り替えなさい
とか、
誰も体験することだから
などという言葉をなげかけ、立ち直る方向への干渉をすることは控えないといけないことになります。
そして、それぞれの人が自身のペースで悲しみと向き合い、乗り越えていくためのサポートを行います。
安易な励ましや「早く元気になって」という言葉は、かえって本人を苦しめる可能性があるため、注意が必要です。
また、グリーフ(喪失)を経験した後に
悲しみを自分から無理に遠ざけてしまうこと
は、後々に心身共に負担になるものです。
そらいろ では、
カウンセリングの中でクライアントさんが受けた悲しみや苦しみを丁寧に深くお聞きし、
その時に感じたお気持ちを一緒に感じ、より良い人生を過ごすことができるようにカウンセラーと一緒に考え、
探していくお手伝いをさせていただきます。
4. そらいろでのカウンセリングの特徴
※ただいま修正の工事中です。大変すみません。
5. 具体的な流れ
この章では、カウンセリングルーム そらいろ がグリーフケアをする際の具体的な流れについてご説明いたします。
5-1. 具体的な流れ
心理カウンセリングを行う場合、まず最初は問題の状況を丁寧に把握するところから始まり、
問題点の表層から深層まで理解が出来たら、次に対策を検討して参ります。
まずはその流れをリストにします。それぞれの説明をその下部にご紹介いたします。
①まずはお悩みの内容を聞かせてください。
②次にカウンセラーからその件に関しての質問をします。
③お子さんの心に何が起こっているのかを絞り込み推測します。
④お悩みの原因を推測し、対策を立案します。
⑤対策の進捗管理を実施します。
続いて細部を説明致します。
①まずはお悩みの内容を聞かせてください。
現在どのように悩んでいるのか、いつごろから始まったのか、最初は
どのような状況だったのか、などを詳しく聞かせてください。
②次にカウンセラーからその件に関しての質問をします。
お聞かせいただいた内容をもとに、心理カウンセラーが推測をしたり、仮説を立てたりします。
その後に、そのことを検証するような質問をお伝えします。わかる範囲で教えてください。
③お子さんの心に何が起こっているのかを絞り込み推測します。
現在、クライアントさんに起きている事はこのような状況と思われます。
という分析と推測の結果をお伝えし、その後にどうして、そうなってしまったのか
の推測もご説明します。それにより、今のおつらい状況の理解を深めて頂きます。
④お悩みの原因を推測し、対策を立案します。
背景などの推測をお伝えしたのち、クライアントさんのご意見を伺い、
内容の確認と、今まで改善がなされなかった理由についても、意見交換を行い、絞り込んでいきます。
上記の流れにより、まずはクライアントさんの状況をご自身で深く、広く理解して頂き、
更には、回復の妨げとなる心の癖などがありそうでしたらご説明をします。
わかりにくい場合は何度でもご質問を頂き、しっかりとご理解を頂くまで話します。
⑤対策の進捗管理を実施します。
この工程が最も大切とも言っていいかもしれません。話し合った方針に添って、
カウンセリングを進めていきますが、思ったとおりに改善が進むことのが少ないのです。
そこで、進み具合を確認し、修正を行います。この繰り返しがとても重要です。
この繰り返しを一緒にすることにより、クライアントさんの心に柔軟性、
諦めない気持ち、壁にぶつかったように思えても支えてくれる存在がいる。
などの思いが育つのです、これを自信とも言います。
そうして、少しづつ実効ある改善計画なっていきます。
5-2.できるだけ、様々な感情を吐き出しましょう
初期の面接が終了しましたら、いよいよカウンセリングの開始になります。
カウンセリングの中心的な部分にもなりますが、心に蓄積した様々な思いを開示してみましょう。
開示することがなくなるくらい、なんでも話していただけると、良いです。
私たちは今まで生きてきた中で様々な我慢やつらい体験、理不尽な体験をしております。
その抑圧、抑制が一定量を超えてしまいますと、健全性の限界を超え、不健全領域へと踏み込んでしまいます。
それでも回復を図ることができないと、病の発病となります。様々な回復の技法を試す前に、
まずはどんな抑圧、抑制が自分にかかっているのかを吐き出すことによって知ることから始めましょう。
開示率が向上するかどうかは人間関係性が安心であるかどうか、信頼性が高いかどうかによります。
ということは開示度が高いとそれだけ関係性が成熟したと言えます。
開示度のみが独り歩きしてはいけませんが、大切なポイントの一つです。
たくさんのことを開示できますと、その分、今後のカウンセリングにおいて、
心の傷を小さくしたり、自信を育てたりするための鍵となる部分が
見つかってきます。開示度というのはとても大切と思ってください。
5-3.センサーの回復を意識しましょう
私たちの心には、
〇これ以上我慢したら不健全になってしまいますよ
〇もう我慢の限界ですよ
と教えてくれるセンサーがあります。
しかし、メンタルが病んでしまう方は、大抵このセンサーが機能していないのです。
つまり火災報知器があってもスイッチが入っていないようなものです。
このスイッチを入れ直す必要があります。
そして、我慢する傾向の方、自己愛の健全性が育っていない方ほど、
センサーは、しっかりと働いてくれないので、本人が病んでしまうくらい、
我慢をするということになります。しかも、頻繁に発生します。
ある日、突然、起きてこれなくなった、ということがあった場合、この日まで
自分自身も、周囲の人も、センサーである、心の警告ランプが
ついていたことに気づけなかったということになります。
つらい、苦しいと心の叫びが聞こえるようにしなくては問題の改善、回復、解決は難しいものになります。
そこで、このセンサーのスイッチを入れる取り組みが必要になります。
何度も振り返りながらの取り組みになりますが、ここで十分な回復をしませんと
病全体の回復も大きく後退してしまいますので、とても重要です。
ご一緒に丁寧に取り組みましょう。
5-4.認知の歪みを見つけて修正しましょう
センサーの回復ができたら、今度は認知の歪みを見つけだし、修正するステップです。
ここでは認知が歪んていると思えるところを見つけだし、本来どのように感じたら自分としては好ましいのか、
そして、健全なのかをカウンセラーと話し合って参ります
このプロセスはとても大切なプロセスですが、地味な作業でもあります。
日常的な対人関係の中から歪みを見つけだし、一つ一つ修正を加えるという作業になります。
最初は途方もない作業と思われがちですが、結果としてはこの方法が
早期の回復には効果的であり、尚且つ心が柔軟に強くなるのです。
それを、回復した多くのクライアントさんが語ってくださっております。
5-5.回復しにくい心の癖をみつけましょう
まずはうつ病の方が回復のブレーキとしてみつける心の癖をご紹介します。
この心の癖があると、改善計画に大きくブレーキがかかってしまいますので、
うつ病の回復をご理解いただく上で、是非、しっかりと理解しておきましょう。
まずはうつ病の方に見つかる心の癖の主なところを以下にお伝えします。
①自分は幸せになっていはいけないという思い込み
②元気がでると頑張りすぎる
③対策に過度に集中してしまう
以上の三つです。
①について
つらさが長引いてしまい、あきらめからこのように思い込んでしまうのかもしれません。
②について
うつ病の方の傾向として、少し良くなったら、その分すべてを、頑張ることに使ってしまう方が多いです。そのため、
良くなる ➝ 喜ぶ ➝ 頑張る ➝ 再び悪化
を繰り返し、長期化する方が多いのです。
良くなっても、その分、頑張ることをしないように心がけましょう。
③対策に過度に集中してしまう、について
早く治したいという焦りなどから、対策に焦点が合ってしまいがちですが、
大切なのは自分らしさの回復であり、心と心でコミュニケーションができることです。
心に負荷をかけすぎた結果こうなっておりますので、その負担を軽減し、
自分らしさを取り戻すことで、健全な自己愛が回復します。これがあれば、
自然に交渉もできますので、過度に頑張ることが減ります。
根っこから回復させることこそ、再発防止になると思ってください。
5-6.自己愛、自信の回復、育成
新しい価値観を育てることまで実施すると、自分の病は回復するかもしれない、いやそうに違いない、
そして自分の人生がきっとより良いものになると信じる心が育ってきます。
そうです。病の前に戻るのではなく、病の前以上に明るく、可能性に満ちた状態が実現する可能性が高いのです。
この自信が育たない限り、カウンセリングが成功したとは言えないでしょう。
そしていよいよ、最終段階です。
自分のことを大切に思う、自分を好きであるという自己愛の回復ができてカウンセリングの卒業となります。
健全な自己愛が回復もしくは育成できて初めて、再発の可能性が下がるのです。
一度、この状態になれば、おそらくですが、再発の可能性は非常に低くなるのではと考えられます。
多くの場合、ここまでくれば、もう安心です。
ぜひ、カウンセリングの終了はここを目標として進めて参りましょう。
5-7.カウンセリング開始にあたってのご案内
前章までのご説明で、そらいろのカウンセリングの大まかな流れはご理解頂けましたでしょうか。
カウンセリングの実施を検討してみようかと思われた場合は
総目次からも全体の流れを確認できますが、
以下に流れをご説明しますので、ご検討の際の参考になさってください。
※なお、あちこちのページにリンクが飛ぶようなっておりますので、リンク先から
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①ご質問がある方は
②そらいろのルームの特徴、カウンセリングに関する基本的な考え方についてはこちらから
③電話カウンセリング、面談カウンセリングのご説明は以下のリンクから
1-5.面談カウンセリングについて
1-6.電話カウンセリングについて
④横浜ルーム、秦野ルーム、厚木市における出張カウンセリングについてはこちらから
⑤無料お試しカウンセリングのご説明はこちらから
⑥無料お試し電話カウンセリングのお申込みはこちらから
6. カウンセリングご卒業のタイミングについて
7. ヒント集
編集担当:M.ishii