育児、子育てカウンセリング 改善、回復の事例集・母親編
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このページでは、育児、子育てのお悩みをカウンセリングで解決した事例の母親編、をご紹介致しております。
このページの目次
1.はじめに
育児のカウンセリングをお受けしていて気付くのですが、お母さん自身が心の問題を
抱えておられるケースもあります。しかも、決して少なくないのです。
例えば
●お母様が自分で自分の事を好きになれない、許せない
●子供を抱きしめることができない。
●カッとすると、感情のコントロールが効かず、子供に対して酷い事を言ってしまったり、叩いてしまうことがある。
●子供に愛情を感じることができない。
●育児をやめてしまいたい。育児から開放されたい。
●育児を楽しめない。
●我が子を幸せにしてあげる自信がない。
●自分自身が幸せでない。
等のお悩みがあり、未解決のまま、育児、子育てを行っているのです。
カウンセリングが進む過程で、ご自身の問題が解決に向かいますと、
自然にお子さんに対する態度にも変化が現れ、母子ともに健全さを取り戻すことができます。
また、
生まれたお子さんに障害があった場合は、そのお悩みの深さは、周囲の方には
なかなか理解してもらえないことが多く、心の問題を抱えているわけではないのですが、
発達障害などの問題で心を病んでしまうこともあるようです。
まずはどこにも話すことが出来なかったお悩みを、遠慮せずに話してください。
そして、お気持ちを十分に吐き出すことができましたら、今後の事を
具体的にカウンセラーとご一緒に考えて参りましょう。
カウンセリングには吐き出したいお気持ちをじっくりとお聞きする側面と
どうやって対処するのかを具体的に考えていく問題解決のアドバイスを考える側面があります。
その時のお気持ちでお母様にあったお手伝いをさせて頂きたく思います。
2.親御さんご自身のお悩み 【育児カウンセリング】
ここではお母さん、もしくはお父さんのお悩みの事例を取り上げたいと思います。
何かご質問等ありましたらご遠慮なく、ページ下部よりお問い合わせください。
この事例集は以下のステップで構成されております。以下の事例をよろしくお願い申し上げます。
①お悩みの状況
②カウンセリングでわかったこと
③対策
④結果
2-1.妻が怖くて離婚したい
①お悩みの状況
30代後半の男性、結婚4年でお子さんが生まれ、会社勤務以外の時間に
奥さんの育児を支援するようになる。しかし、徐々に奥さんからきつく怒鳴られたり、切れられたり
することが増え、徐々に帰宅時間が遅くなってしまった。会社を退社しているのに
自宅に戻れない、子供が寝付いたころに帰宅する日々が続き、いよいよつらくなり、離婚を申し出た。
②カウンセリングでわかったこと
ご主人はとても内向的でおとなしい性格の方であり、奥様は決して自己主張の強い、
怒りをあらわにするタイプの女性ではありませんでした。むしろ明朗快活でよくお話をするタイプでした。
それが、どうしてご主人から恐いと言われるようになってしまったのかというと
子供を育てるにあたり、比較的遅い年代での子供であったため、妊娠中に障害
をもって生まれてきたらどうしようという不安がとても強かったようなのです。
そのような不安がある中での出産が無事終わり、育児がスタートしたのですが、
衛生面での配慮が、徐徐に完ぺき主義になってしまい、あちこちきっちりと
していないと子供に悪い影響が出るのではないかと思うようになってしまったのでした。
③対策
奥様の強迫観念をどのようにゆるめることができるかという感・んからのカウンセリングと、
ご主人の内向的性格のなかで、諦めて話さないようになる面のっ改善に着手しあした。
④結果
奥様の強迫観念が薄まり、ご主人は自分を主張することができるようになりました。
2-2.体罰をしない育児を目指し、より大きな心の傷ができる
体罰をしてはいけない、という考えもあれば、ある程度は必要という考えもあります。
一体どちらが正しいのでしょうか。様々な専門家が是非について、語っておられると思います。
ですが、今のところ、はっきりとした決着はついていないようです。
では、そらいろではどう考えるのでしょうか。そらいろでは、この二つのうち、
どちらかが正しいという二元論で議論されていること自体がこのましくないと考えております。
和食と洋食はどちらが正しいでしょうか。 というような議論になってしまっているからです。
いくら注意しても、親に従ってくれないお子さんには、もしかしたら、
体罰は必要な場面があるのかもしれません。また、体罰をしないと決めた
お母さんのお子さんのが、メンタルが安定していると言えない場合もあるでしょう。
ここでは一つの事例を見つめてみましょう。
体罰禁止の育児を大切にされているお母さんの育児で、かえって心が傷ついてしまったお子さんの例がありました。
子供が言うことを聞かないけれども体罰はいけない、いつもにこやかに
説明することが大切であるという育児法を学び、実施されているお母さまの例です。
皆さんと一緒に考えたい事例です。
この方はいうことを聞かないお子さんを叱ろうとすると怒りが出てしまったとき、
それをいけないこととと判断し、我慢するように努めてきました。
ところが、ある時期から、抑圧された感情を抑えることが難しくなってしまったのでした。
そこで、一緒にいると、いつかお子さんに怒りをぶつけてしまうという危機感から、
次第にお子さんと一緒にいる時間を減らし、自室にこもるようになったのでした。
体罰禁止が絶対に正しいのでしたら、これでも、体罰を加えるよりは良いですね。
ところが、このお母さんのお子さんはメンタルが不安定になり、問題鼓動を起こすようになってしまいました。
お子さんはなぜ避けられているかがわからないため、反って不安になり、
お母さんに嫌われてしまったと思い込むようになってしまったのです。
自分の存在は価値がないものと思い、居なくなった方がいいんだと思うようになったのでした。
事の深刻さが分かったのは、このお子さんがある時、お母さんに、
『ねえ、おかあさん、本当はボクがいない方がいいんだよね。』
と一言つぶやいたことがきっかけでした。
お母さんは、ため込んでいた感情が一気にあふれ出てしまい、わんわんと泣き、
わが子を抱きしめて、ごめんね、ごめんね。と何度も繰り返したのでした。
この直後、お母さんはカウンセリングを受け、お母さんが距離を置いたのは
お子さんに怒りをぶつけないためだったのですが、避けられる理由が
全く分からないお子さんは嫌われたと思い込んでしまったこと、
いけないことをして叱られるのでしたら理由が明白ですので、そのことを次から注意しようとします。
だから、理由がはっきりとわかるように叱ることは悪いことではなく、
場合によっては必要であること、に気付いていただいたのでした。
つまり、この少年は
自分が可愛くないからいけないんだ
自分が勉強しないから嫌われるんだ。
自分のこともともと嫌いだったんだ、妹や弟のが好きなんだ。
と勝手に思い込むようになってしまったのでした。
その結果、見捨てられ不安の強い、アダルトチルドレン的なお子さんになってしまったのでした。
如何でしょうか。二元論で育てると、お子さんもお母さんもつらくなる時があります。
大切なのは、白か黒かではなく必要性を判断し、バランスをとることと思ってください。