共依存 心理カウンセリングで改善、回復、寛解|神奈川 020102
●本ページは、2-1アダルトチルドレンac関連記事です。
このページは、共依存でつらい、あるいは、共依存について心配されている方、困っておられる方に対して、
心理カウンセリングルーム そらいろ の考え方をご紹介致しております。
皆さんのご参考になれば幸いです。もし、ご質問などございましたら、ご気軽に、このページの下部からお問合せください。
このページの目次
1.はじめに
共依存はアダルトチルドレンについて知ろうとすると必ずと言っていいほど出てくる症状です。
健全な人がアダルトチルドレンという状態に至る過程においてこの状態を経るからです。
この依存の形は一度形成されると対象となる人が変わることは会っても、関係性は大変長期間、解消されません。
その理由は
①幼少の頃から心に沁みついた癖となっているため、これしか知らないという状況になってしまっている。
②つらいにも関わらず、上記①のために、根本的な改善、回復が実施されない。
③具体的に改善、回復、寛解を支援できる、心理カウンセラーが少ない。
などが挙げられます。
そのため、回復するのをあきらめ、この症状と付き合っていくしかない、と思う方が多いのです。
心理アプローチによる具体的な改善、回復に着手できれば、いずれは軽減されます。
実際に軽減されただけでなく、むしろとても充実した人生になった、幸せを実感できた、という方も多数おられます。
心理カウンセラーとして多くの共依存、アダルトチルドレンを自覚される方と向き合い、改善、回復のご支援を行って参りました。
この経験を活かし、少しでもわかりやすく、お伝えできたらと思い、このページをまとめました。
このページがみなさんの共依存の改善に向けて、明るくなれるようなヒントになればと願っております。
2.共依存について知ろう
第2章では、共依存に関するご説明を致します。少しでもわかりやすくと心がけておりますが、もしわかりにくいところが
ありましたら、ご質問なさってください。
2-1.共依存とはこういうもの
共依存はアダルトチルドレンと同様に、医療用語や病名ではありません。
相手に依存することや、依存されることに囚われ、
特定の人と、とても近い距離感でかかわり続けることをお互いが望む関係
であり、成育環境において身についた、心の癖です。
しかし、
依存したい、してもらいたい、という意識があって行われる場合はむしろ少なく、無意識に発生する事がほとんどです。
自覚のないまま、結果として共依存状態となり、大変つらい、しかし、どうしていいのかわからない、という方が多いのです。
カウンセリングを通じて、あるいは、インターネットで動画などを通じて自分の状態が理解ができたという方が大半です。
共依存は医学的な症状ではないとはいえ、苦しんでいる人は数多くいます。
しかもそのつらさは、かなり深刻であることが多いのです。
2-2.支援をする人、イネイブラー
ここでは、共依存の支援をする人について詳しく見てみましょう。
⑴ 支援する人について
【 イネイブラー・支え手 】とも言います
誰か困っている人がいたら支援をしたい、役に立ちたいと思い、最優先でその方の支援をしようとする傾向があります。
相手の方の問題を自分が解決すべき最優先の問題であるかのように感じてしまいます。
そのため、
自分の問題と、相手の方の問題の二つを抱えてしまい、能力も時間も余裕もなくなってしまう事があります。
それを我慢し続けると不健全化してしまいます。
支援したいけど、誰かいないかな、という気持ちを意識しているのではなく、困っている人をみると、助けずにはいられない、
という無意識による行動になっているようです。
そのため、支援が必要な方が偶然みつかると、すぐに支援に集中するが、深層心理では探し求めていた可能性があります。
更には、関係性が深い要支援者がいる場合は、その人の日常生活すべてに気を使い、支援の必要な事を探し続けることになります。
⑵ 共依存関係成立までの流れ
はじめは、支援が必要と思われる人の存在に気づきます。そして、その人と会話をしていると、
その人が大変であること、辛い状況であることが理解できます。
そうすると、何とかしたい、手伝いたい、という気持ちが強く発生します。
そして、その人の事を、どうしたら支援できるのか、と、常に考えるようになり、
最初は些細なことから支援が始まり、相手が喜んでくれたことを確認すると、徐々に増えていきます。
自分にすべきことがあったとしても、そのことを放置し、相手への支援を優先する傾向があります。
そのため、無意識に自分がつらくなってきてしまいます。
支援をしたいという気持ちが適切であればいいのですが、自分の健全性を失うことになっても、無意識に支援を優先するので、
支援すべき事が多くなると、自分の健全性が犠牲になります。
●イネイブラー、支え手
通常、相手の困っていることを解決する支援をするのですが、場合によっては、行き過ぎた不適切な支援になることもあります。
例えば、会社の後輩の仕事の支援、子供の宿題、などの場合で考えてみましょう。
本来、相手が困っているときに、やり方を伝え、自分で解決できるように導くことが、
相手の成長のためにも、望ましい支援の方法と言えます。
しかし、支援が行き過ぎて、過保護になる事があります。仕事を代わりにやってあげる、宿題を代わりにやってあげる、
などのような場合です。
他にも、夫がお酒の席でトラブルを起こし、妻が夫の代わりに、親せき、知人に、すべて謝罪をして丸く収める。
という事例もあります。これでは、夫は反省をあまりせず、また、お酒の席で問題行動をすることにあるでしょう。
これはどういう状況かというと、
本来、相手がすべきことを、代わりにやってあげることで、自分の価値を認めて欲しい、自分との関係をより強固に発展させたい、
という願望からであり、この願いは、明らかに健全な関係性ではありません。
この状態になると相手を支援しているつもりで、問題のある行動をむしろ助長してしまう事になります。
このような行きすぎた支援をする人のことをイネイブラー、支え手と呼びます。
⑶ 心理的背景
ここでは共依存の支援者になってしまう心理的な背景を考察してみたいと思います。
相手の方の支援を、健全性を維持できなくなるほどまでに優先するということは、
やさしさ、や、思いやりの深い人、とは言えず、背景に事情を抱えています。それは、
相手の方を支援したいというよりも、支援をすることにより、相手の方から感謝され、
支援者の存在価値が向上することが目的になっている事が多い、ということです。
そのため、自分の存在価値を証明しようとするために、支援が必要な人を探す傾向にあります。
なので、自分の恋人に、問題を抱えがちな人を選ぶ傾向があり、実際に交際するとき、周囲の方から反対されることも多いようでです。
2-3.支援される人
⑴ 支援される人について
支援される人には、大別して、二つの傾向があります。
①不器用な頑張り屋さん
と
②誰かに頼らなと生きていけない。
自分はいつも、うまくできない、何をしても成果が思ったほどでない。要領もよくない、
迷惑かけたくないし、努力すべきではあるけど、それが出来ず、自分をせめてしまう。
というパターンと
自分は一人何かをすることが難しいし、自信もない、誰かに頼りたい。支援を受けたいという思いが常にある。
というパターンの場合です。そして、①が強い人と、②が強い人がいます。
①頑張るけど成果が出ないが強い人は、自罰的であり、一見、自立的でもあります。しかし、要領よくできないず、
支援する人が手伝って、なんとかやり遂げることができるということが多いのです。
また、
②が強い人は、あきらめがち、であったり、依存的であったりすることがあります。
一人で取り組むのは無理と思うため、常に誰か一緒にしてくれる人、助けてくれる人を探す傾向があります。
そして誰かが受け止めてくれると、その方に集中して自分の辛さを丁寧に、臨場感をもって伝えます。
そのため、お話を聞いた相手の方は、この人を何とかしてあげたい、しなくてはという気持ちになっていることもあります。
それだけ、自分のつらい状況を伝えるのが上手と言えます。
そして、自分の窮状を伝え、相手の方がこちらを支援する約束をしてもらえることで、大きな安心感を得ることができます。
⑵ 共依存関係成立までの流れ
①の傾向の場合
自分は物事がうまくいかないタイプであるが、どちらかというと不器用で自罰的なことが多い。印象としては、感情的、もしくは
自己否定的、もしくは自分の厳しいという印象が持たれるかもしれません。
そういう状況ですから、助けて欲しいという雰囲気が漂っているというよりも、一生懸命努力する姿を
支援する人が見過ごせず、つい、支援してしまう、もしくはしたくなるという状況で関係が始まることが多いでしょう。
打ち解けにくいかもしれませんが、少しづつ、距離が近づき、話してみると意外に良い人とお互いに思うと深い関係に育っていきます。
②の傾向の場合
①の方とは違ってどちらかというと、人に頼りたいという印象がわかりやすいタイプと言えます。
自分に厳しいとは逆で、自分に甘く、人とのコミュニケーションのなかで、自分のことを伝え、自分に対して共感をして
くださる方を注意深く見つけます。その方がみつかったら、自分のことを、良く理解してくださるように丁寧に話します。
何をやってもうまくいかないことが多く、自信もなく、これから成長していく、改善していく、という未来も信じられない。
という人生が続いていると感じています。
そのような中で、自分とのコミュニケーションから自分の窮状に関心をもってくれ、自分自身の不器用さ、情けなさなどに同情、
共感してくれる人がいる、ということに喜びます。
そしてコミュニケーションを重ねることで、自分への支援の姿勢がとても良いもの、手厚いものであることを感じると、
すこしづつ精神的距離が近づきます。最終的には、多くの期待を寄せるようになり、
その人なしでは生活が成り立たなくなるほどの依存になります。
⑶ 心理的背景
助けてくれる人がいることで自分の自己重要感を満たすということになります。
したがって、自分が回復するよりも、この状況を維持することを選ぶようになります。無意識に。
このように深層心理ではお互いの利害が一致することになるため非常に強固な人間関係になります。
2-4.どのような共依存があるのか
共依存というと真っ先に恋人同士が浮かぶかもしれませんが他にもあります。
①親子
②友人関係
③職場
④恋人
⑤夫婦
2-5.共依存になる原因
共依存状態はどこで生じるのでしょうか。概ね、生育環境において生じると言えます。
主には、両親、祖父母、おじ、おばとの関係が原因であることが多く、
保育園、幼稚園、こども園、学校の先生との関係なども影響します。基本的に、自分の身近な人間関係が原因となります。
次に、どのようにはっせいするのでしょうか。
①まず、心に辛いことが発生、強いストレスにさらされます。
②その状態が長期間にわたり継続し、本来得られるはずの、安心が与えられない状態が続きます。
③すると、安心、信頼を得る関係が欲しいという思いが強く育ってきます。
④この状況で少しでも、安心を得られる信頼関係が一つでもあると、その関係性をなんとか維持しようとします。
試行錯誤を重ね、相手に迎合したり、こちらが強く主張したりしながら良い関係性を模索します。
⑤その結果、自分なりに、こうしたらなんとか維持できそうという、方法論が無意識に作られます。
相手との関係性において実際に試された結果のため、自分がこの方法に頼る気持ちも強くなります。
→この状態が共依存が完成した状態と言えます。
⑥以後、この方法論を様々な関係性において実践し、さらに洗練させていくことになると思います。
以上の過程を経て、この癖が経験値を高めながら、定着していくことになります。
経験年数が長いほど、この状態が日常であったという期間が長くなるので、この状態ではない関係性を経験したことがない、
と言う事になるため、回復する気がなしない、という人が増加します。これが共依存が発生する原因と言えます。
3.一般的な回復の仕方
共依存の回復については一般的には以下のように取り組まれます。
〇共依存の依存する人、どちらの方であっても、まずは丁寧に辛さを聞き、整理をします。
〇辛さの状況を整理し、その方、に合った改善の方向を整理します。
〇随所にあるであろう認知の歪みを修正する。
・依存傾向が強い人であったら、自立する方向の支援。
・支援する人の場合、支援以外の自分の満たし方を新たに考える
・健康に対してリスクがあるようでしたら医療機関をお勧めする
上記の方向性を基本として、メンタルの状況が良くなるようにカウンセリングを通じて、少しづつ、改善を進めていくことになります。
4.そらいろのカウンセリングの特徴
共依存やアダルトチルドレンに限ったことではありませんが、学んで知ることはことは良いことです。しかしこのステップは大別して
3段階あることを知っておいてください。
①共依存について知る
②コミュニケーションを通じ、マイナス面を減らす
③コミュニケーションを通じ、プラス面を増やす
本来の目的は共依存やアダルトチルドレンACからの改善、回復、寛解が目的になります。
このページは詳しくなることよりも、回復するために、という願いを込めて書いております。
ぜひ、みなさんと、共依存からの改善、回復について話ができますことを願っております。
5.具体的なカウンセリングの流れ
5-1. 自分のケースの全体像の理解
●自分の場合の辛さの全体像の理解と、今までなぜ回復が進まなかったのかの理解をしましょう。
まずはご自身の過去を振り返ってみて、
●つらさがいつ、どのようにして始まったのか、
●それはどうして改善されなかったのか、
についての把握をします。
現状を客観的に見つめ直してみることは、もしかしたら成育環境への怒りなども感じるかもしれません。
しかし、一度客観的に確認しておきませんと、その後の改善、回復に対する方法を検討する際に
効果的な方法の検討に問題が生じます。
しっかり整理ができますと、解決策も絞り込まれてきます。
5-2. 心にたまった様々な感情を吐き出しましょう。
次のステップは自己開示になります。
強迫観念などに縛られない、素直に今思っていることを吐き出し始めてみましょう。
どういう対策を練るか、よりも、まずは問題の全体像の理解を深めることが重要になります。
そのためには、自分は何をかんじたのか、何を思ったのかを吐き出してみましょう。
5-3. センサーの回復
5-4. 認知の歪みを見つけて修復
5-5. 自信と自己愛の回復、育成
親による子供の精神的な支配が続くと、子供は自分で主体的に物事を決めることが困難になり、誰かに支配してもらわないと機能できなくなってしまうことがあります。
親は親で、自分の身の回りの面倒を見てくれ、何でも言うことを聞いてくれる子供に依存していきます。これを共依存と言います。
こうなりますと、親と子の境界が曖昧となり、子供らしい感情を育てることができないまま、親の気持ちを満たすことばかりを優先する子供になってしまうのです。
こういう環境下で自分らしさをもたないまま大人になってしまった方をアメリカのケースワーワーやソーシャルワーカーがアダルトチルドレン(AC)と称するようになったのが始まりです。
もともとの意味は上記ですが、最近では、広義的に子供の成長に悪影響を与える親の元で育ち、成長してもなお精神的影響を受け続ける人々もアダルトチルドレン(AC)の範囲に含める考え方が出てきています。
そして、ごく最近では、徐々にメンタルケアが必要な人をアダルトチルドレンACと呼ぶ傾向が出てきているようです。
6.カウンセリングのご卒業のタイミングについて
カウンセリングは、いつ頃卒業するとよいでしょうか。これはよく質問されることです。
大まかにお伝えしますとタイミングとしては三つあると思います。
①大変つらい状況が緩和された状態のとき。 感情は-2くらい
②回復ができたと思えたとき。 感情は±0くらい
③自信が回復し、自己愛が成長できたとき。 感情は+5くらい
一般的なカウンセリングで多いのは①の時ですが、再発の可能性がとても高いご卒業の時期でもあります。
また、②の状態でも過去の認知の歪みの修正は終わってなく、プラス思考が定着した状態ではないのです。
ですので、③が望ましいと言えましょう。今が幸せと実感ができ、この状態を続けたいと思える、
そして、プラス思考が癖として定着していると実感できるときこそが、最もおすすめするご卒業のタイミングです。
共依存における心理カウンセリングの場合、
共依存状態 → 健全化した依存状態 → 自立 → 幸福感のある自立
というステップを経ます。
カウンセリングの終了はこの点も含めてご相談をしつつ進めたいと思います。
お勧めしたいのは、幸福感のある自立まで進んでからの終了となります。
7.共依存のヒント集
共依存の理解を深めるため、あるいは、改善、回復、寛解のために役にたつヒントをご紹介したいと思います。