見捨てられ不安 カウンセリングで改善、回復 神奈川 020103 

2025年6月11日

心の深層にある「愛されたいという感情」の叫び

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このページでは、私たちを苦しめる見捨てられ不安という感情についてお話しします。

  

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1.はじめに

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私たちは誰もが、人とのつながりの中で生きています。しかし、その関係性において

という思いが強くなると、深刻なほどの不安定さを招くことがあります。それが見捨てられ不安です。

  

このページでは、見捨てられ不安という感情に焦点をあて、

  

・それがどういうもので

・なぜ起きるのか

・そのとき心で何が起きているのか

・どのようにケアし、癒すのか

   

を、心理的な視点から丁寧に解説していきます。ぜひ、ご一読ください。

  

  

2.見捨てられ不安とは?

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見捨てられ不安とは、心理学分野で使われる言葉で、

  

大切な人が自分から離れてしまうのではないか

 

という強い不安や恐怖を指します。

  

この不安は、単なる寂しさ一人になりたくないという感覚よりも、もっと根深く、

自分の存在の価値にまで関わってくる感情です。

たとえば

  

恋人からの返信が遅れると、「嫌われたかも」と胸がざわざわする

相手の態度が少し変わると、急に冷たくなったように感じてしまう

私はまた捨てられる、と思い込んで、相手にしがみついたり、逆に突き放したりしてしまう

  

こうした反応は、たとえ実際に拒絶されていなくても起こることが多く、本人にとってはとても切実な体験です。

  

   

3.どのような辛さなのか

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この章では、見捨てられ不安の状態にある方の辛さについてお話したいと思います。 

  

  

3-1.信じたいのに、信じられない

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心の奥では、

・本当は信じたい」

・そばにいてほしい

  

と願っているのに、傷つくことを恐れて、つい冷たく振る舞ったり、感情を爆発させてしまう……。

  

これは、気持ちと反対に振る舞うことで、周囲の人の心が自分を向いているのか、

本当は離れたいと思っているのではないか、という不安が生じ、その事を確かめたくなり、

相手に対して好ましくない行動に出てしまうのかもしれません。

  

ご本人は、強い不安による衝動的行動となるので、コントロールできず、

原因も自覚できず、その結果として周囲と摩擦が起きて、苦しさを抱えていくことになります。

  

  

3-2.愛されると怖い、でも離れるのはもっと怖い

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相手が優しくしてくれると、それだけで「いつかその優しさが消えるかも」という不安がよみがえります。

愛されることは嬉しい。でも、その愛が終わることを考えると、最初から近づかない方がまだよい、

そんなジレンマを抱えている人が多くいます。

  

  

3-3.過去の痛みが、今の現実を色づけている

  

多くの場合、現在の人間関係の問題に見えることの背後には、
過去に感じた「孤独」「拒絶」「見捨てられた記憶」が潜んでいます。

見捨てられ不安とは、言い換えれば、心の奥に取り残された“過去の私”の叫びなのです。

  

  

3-4.表面にある辛さの奥の辛さ

見捨てられ不安は、ちょっとしたわがままとか、心配性とは言えない深刻な辛さを抱えています。

しかし、その辛さは、同じ辛さを味わった人にしかわからないと言われるほど、理解されにくいと言えます。

そしてその根っこには、辛さを解消したいというだけではない、切実な思いがあります。

それは、辛さを避けることばかりに人生の時間を費やしてきたため、温かい思いやり、信頼できる絆というもので

満たされると言う経験はしたことがない、もしくは、ほとんどない、という方が多いのです。

その方たちは皆さん、辛さを避けることができたその先にあるであろう、温かい愛を感じたい、

安心で満たされたいという、とても切実で繊細な思いを持たれているのです。

 

  

   

4.具体的な症状

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見捨てられ不安は、対人関係の中でいくつかの典型的なかたちをとって現れます。

そのパターンをお話し致します。

  

   

4-1.しがみつき、過干渉干

  

このパターンでは、相手との“つながり”を確認し続けることができなくなると、不安になる状態です。

  

相手の行動を細かくチェックする

過剰に連絡を求め、問いかけに応じることを強く求めます。

「今なにしてるの?」「なんで返信くれないの?」という不安が止まらない

   

などの行動が特徴です。ご本人は不安を確認している、という解釈ですが、

相手の方はその強さ、激しさ故に、猛烈に責められていると感じることが多いようです。

   

  

4-2.試し行動と感情の揺さぶり

・冷たく突き放すけど、本当はそばにいてほしい
・「別れよう」と言って相手の反応を試す
・わざと怒らせて、自分が愛されているか確かめようとする

こうした行動は、自分の中の「愛されたい」という気持ちを証明するための、無意識の“テスト”です。

  

  

4-3.自己破壊的な反応

  

・「どうせ捨てられるなら、こっちから壊してしまえ」
・わざと距離を置く
・自分から関係を断ち切ってしまう

このような反応は、再び傷つかないように、自分を守るための“先制防衛”でもあります。

  

  

5.なぜ、見捨てられ不安が生まれるのか

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5-0.愛着とはなにか

まずは、見捨てられ不安について語るときに必ず登場する愛着という言葉についてご説明します。  

    

愛着(アタッチメント)とは、特定の相手との間に築かれる、心理的な結びつきや絆のことです。

特に、乳幼児期に母親などの養育者との間で形成される感情的な関係を指すことが多いです。

この概念は、イギリスの精神科医であるジョン・ボウルビィによって提唱された

愛着理論(Attachment theory)が基盤となっています。

  

  

5-1.愛着関係が良好に形成されていない

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見捨てられ不安の最も基本的な発生源は、愛着に対する不安です。その愛着関係は、乳幼児期に形成されます。

主な養育者(母親・父親・祖父母など)との間に、安定的で一貫した関わりが築かれると、

子どもは

   

・私は守られている

・私は価値ある存在

  

だと感じられるようになります。

しかし、以下のような経験があると、安心して他者に依存することが難しくなるのです

  

  

このような環境では、つながりはいつか壊れるものという予期不安が心の奥底に刻まれてしまいます。

  

  

5-2.発達的な段階での傷つき

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子どもは成長過程の中で、自分は他者と違う存在だと気づき、分離のプロセスを経験します。

このとき、適切な関係性の中でつながりながら離れる体験ができると、自立と信頼の両方を獲得していきます。

   

しかし、次のような状況があると「離れる=見捨てられる」と誤って学習してしまうことがあります。

  

自立しようとすると、親が過度に不安を訴える(共依存)

兄弟との比較や、条件付きの愛情表現(いい子にしていれば愛される)

感情を表現すると拒否される(怒りや悲しみの否定)

  

こうした体験の積み重ねが、

ありのままの自分では見捨てられてしまうかもしれない

という思い込みを育てていきます。

  

  

5-3.トラウマや喪失体験

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突然の別れ、死別、離婚、いじめ、裏切りといった対人トラウマは、見捨てられ不安を激しく刺激します。

  

これらの体験は、

といった感覚を心に残します。

  

とくに、大切な人が理由なく・説明なくいなくなった経験があると、「自分が悪かったからかもしれない」

という自己否定と結びついた不安が形成されやすくなります。

  

  

5-4.人格の成熟度

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自分自身に自己肯定感が育っていないために起こる反応の場合もあります。

この傾向を持つ方は、他者との関係において

・他者を理想化する ことと

・他者をこき下ろす 

ことの間を激しく行き来し、つながりへの渇望とそれが失われる恐怖のあいだで揺れ動きます。

  

相手が少しでも冷たく感じられると「捨てられる!」と感じ、不安を解消するために近づきます。

相手に気持ちがこちらに向いていることの確認や意思表示を強く求めます。

そして相手が期待通りの反応をしてくれると、今度は過剰に依存してしまいます。

過剰な依存により、相手の態度が冷ややかになることを感じると、やっぱり私は捨てられる存在

と確信してしまいます。

そして、再度、信頼関係の溝を埋めるべく、相手からの証明が欲しくなり、激しい行動に出てしまう。

このような不安の発生とその解消のパターンを常時感じ続けてしまうのです。

     

  

5-5.現代社会的要因

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現代では、SNSやスマホの普及により、「即時性」と「可視化」が人間関係にも影響を与えています。

既読無視に不安を感じる

フォローを外されるだけで「嫌われた」と思ってしまう

他者とのつながりが「数」や「反応」で測られる

このような状況は、もともと見捨てられ不安を持っている人にとって、不安を常に刺激される環境となってしまいます。

  

  

補足:見捨てられ不安は「防衛」としても働く

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見捨てられ不安は苦しいものですが、心理的には「傷つかないように自分を守るための仕組み」でもあります。

「どうせ捨てられるから、最初から深く関わらない」
「嫌われないように、相手の顔色ばかり見てしまう」

こうした行動は、一見非合理に見えますが、心が過去の傷から自分を守ろうとしている表れです。


だからこそ、見捨てられ不安を和らげるには、「安心できる関係性の中で、少しずつ安全なつながりを経験し直す」ことがとても大切です。

  

見捨てられ不安には、いくつかの背景やきっかけがあります。
それは単に性格や気分の問題ではなく、

心の深い部分に由来しているのです。

  

  

6.見捨てられ不安へのケアと癒し

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では、このような見捨てられ不安と、どのように向き合い、癒していけばよいのでしょうか。  

  

  

6-1. 心の中の「小さな自分」を見つける

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まず大切なのは、今の自分の中にある**「幼い心」**と出会い直すことです。

「捨てられるのが怖い」と泣いているのは、今の自分ではなく、
過去に傷ついた小さな自分=インナーチャイルドかもしれません。

この子を責めるのではなく、
「怖かったね」「ひとりでがんばってきたね」とやさしく語りかけることで、


見捨てられ不安の根っこにある痛みが少しずつ解けていきます。

  

  

6-2. 安心できる人との関係性をつくる

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見捨てられ不安を癒すには、安全な関係性の中で、愛される体験を重ねることがとても大切です。

・怒っても、拒絶されない
・本音を言っても、見捨てられない
・自分の存在そのものを認めてくれる

こうした「肯定される体験」が、過去の記憶を書き換えてくれます。

心理的に安全な関係がひとつでもあることは、心の大きな支えになります。

    

6-3. 「私は私を見捨てない」と決める

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最終的には、他者との関係だけでなく、
自分との関係性の再構築が必要になります。

「たとえ誰かに拒まれても、自分は自分の味方でいる」
「私はここにいていい。私は十分に大切な存在だ」

そう心に繰り返し伝えることが、見捨てられ不安からの解放へとつながっていきます。

   

7.最後に 見捨てられ不安が意味するものとは

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見捨てられ不安は、ときに苦しく、関係を壊してしまうような感情にもなります。

けれどその奥には、「本当は信じたい」「愛されたい」「誰かとつながっていたい」という、

とてもまっすぐでやさしい想いが隠れています。

  

だからこそ、その不安をただ否定するのではなく、

やさしく見つめ、抱きしめていくことが、癒しへの道になります。

もしあなたが今、不安の中にいるなら──

それは心が「誰かとつながることを、まだあきらめていない証拠」かもしれません。

そんな自分を、どうか責めずに、少しずつ理解してあげてください。

あなたの心が、やがて「安心して人とつながる喜び」に出会えるように。

その一歩を、今日からはじめていきましょう。

  

  

  

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編集担当:今村 千絵

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