視力と視覚機能の違い
●視力と視覚機能の違い
ビジョントレーニングと聞くと、視力を高めるためのトレーニング?と思う人が多いのですがそれは違います。
ビジョントレーニングは『見る力』を高めるために行います。
学校や親が気にするのは子どもの視力だけで視力が1.2や1.5であれば『良かった、ちゃんと見えている!』と安心しますよね。
しかし視力が良いだけでは、本当の意味で見えているとは限りません。
なぜなら視力は人間の見る力のほんの一部の機能でしかないからです。
では視覚機能『見る力』とは 何なのでしょう?
その説明の前に下の写真を見てください。この写真は一体何の写真でしょうか?
衛星写真?地図?ねずみ?山?足あと?いやいや違います。
これは牛の写真です。正面やや右を向いた牛の写真です。
わかったら、もう一度上の写真を見ましょう。
牛に見えますね。
というか牛にしか見えませんよね。これが視力と視覚機能『見る力』の違いです。
大切なのは見て認識して、考えて行動できる力。それが視覚機能『見る力』です。
視力は静止した細かな像をどれだけはっきり見えるかで判定します。
上の写真で言えば 白黒の模様が、はっきりと見えていれば視力がいいということになります。
しかし私たちは日常生活の中で、静止したものを眺めているだけではありません。
動いているものを見ることもあります。
そしてそれが何か、次にどんな行動が必要か…といろいろなことを脳で判断しながら見ているのです。
目でみた情報を正確に集め、それを脳で理解し体で反応していくこのような総合な力を『見る力』=視覚といいます。
視力も大切ですが、勉強や日常生活、特にスポーツでは、脳や体と連携して正確に物事を見極める視覚機能『見る力』が重要なのです。